競走馬の相続について

亡くなられた方(被相続人)がもし馬主だった場合、どんな手続きが必要になるかご存じでしょうか。

原則として、競走馬の所有名義は亡くなられた方(被相続人)の死後1ヶ月まではそのまま有効で、その間に相続人への競走馬の所有権移転を行わないといけません。

亡くなられた方(被相続人)が馬主ということはそうあることではありませんが、期限が四十九日もあけないまでの短い期間となっていますので注意が必要です。

具体的には次の1から3の場合分けによって、手続きが異なります。

  1. 相続人が馬主資格をすでに持っている場合、所有権を移転する。
  2. 相続人が馬主資格を持っていない場合(馬主登録の審査基準を満たしている相続人)馬主登録を行い、所有権を移転する。
  3. 相続人が馬主資格を持っていない場合(馬主登録の審査基準を満たしていない相続人)「相続馬限定馬主」として登録し、所有権を移転する。
    ただし、新規で競走馬を登録することができない。相続した馬がすべて抹消するまで資格は有効となる。

今回は3の「相続馬限定馬主」としての登録を考えみましょう。

日本中央競馬会の「個人馬主」になるには、所得1700万円以上(2年間)、総資産7500万円以上というひとつの条件があり、人口の数%の限られた方のみという、かなり厳しい条件があります。
これは競走馬がそれだけの経費がかかり、夢や気持ちだけでは、適正に所有することが難しいからだと推測されます。

ただ、相続馬限定馬主という制度では、条件を満たしてなくても限定的に馬主になれるということで、サラブレッドという言葉通りの思いがそこにはあるのかもしれません。
また、馬主の象徴である「勝負服」も相続の場合は引き継ぐことが可能です。
今後は違った視線で競走馬や勝負服を観てもらえると、もっと「馬」のことを好きになってもらえると思います。

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鈴木克尚

鈴木克尚

行政書士(出入国関係申請取次業務特定社員)、東京都行政書士会登録、登録番号:第11082416号、株式会社ルリアン所属

※記事は執筆時点の法令等に基づくため、法令の改正等があった場合、最新情報を反映していない場合がございます。法的手続等を行う際は、各専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。