オーナー会社向けバランスシートの改善案について

会社は債権者からの借入金について、出資金の代わりとして株式を付与することができます。このことをDES(デット・エクイティ・スワップ)といいます。DESのメリットとして、会社の財務体質の改善を図ることができます。

社長がポケットマネーを運転資金として会社に貸し付けるというケースがありますが、この場合、会社側からみると社長からの借入金が増え、貸借対照表上の「負債の部」の値が大きくなり、会社のバランスシートが芳しくないようにみえます。

そこで、会社は社長からの借入金を株式にチェンジすることで、会社のバランスシートの「負債の部」に計上されていた「借入金」を、「純資産の部」の「資本金」または「資本準備金」に振替えることができます。

社長1名のオーナー会社では、社長の決定によりすぐにDESを実施することができます。DESにより、バランスシートの見栄えがよくなります。ただし、資本金等が増加することにより税負担が増えることがあり、場合によっては減資をすることが生じますので、スケジュール等も検討する必要があるといえます。

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司法書士 本橋 寛樹

司法書士法人F&Partners所属。司法書士、東京司法書士会登録、登録番号:第7888号

※記事は執筆時点の法令等に基づくため、法令の改正等があった場合、最新情報を反映していない場合がございます。法的手続等を行う際は、各専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。