突然の相続発生!~保険の手続きはお済みですか?(生命保険編)

 相続に関する手続きは、一生のうちに何度も経験するものではありません。手続き自体が難しく複雑な上に、専門的な法律の知識を必要とされることもあります。相続手続きの中で間違った判断をしてしまうことで、親族間のあつれきを生んだり、これまでの関係が変わってしまうこともあります。また、手続きの多さに戸惑い、葬儀後の悲しみの中できちんとした判断ができないまま手続きを進めてしまうということもあります。

 相続発生後の手続きは多岐に渡り、期限が短いものも多いです。バタバタする中で意外と保険の手続きは後回しになったり、忘れていたりしませんか?今回は、相続発生後に確認すべき保険の手続きをご案内します。

(1)被相続人の方が生命保険に加入していた場合

 まず、生命保険の加入状況をご確認ください。この時、混同しないようにして欲しいのが、「契約者」「被保険者」は誰なのか、そして「受取人」に指定しているのは誰なのか?です。ざっくり書くと、

契約者…保険を契約した人(保険料負担者と同一ではないこともあります)
被保険者…保険の対象者
受取人…被保険者に保険事由が発生した場合に、保険金を受領する権利を有する者
となります。

 被相続人様が生命保険の被保険者だった場合、すみやかに受取請求をする必要がありますが、受け取りの請求は死亡保険金の受取人からするようにしてください。

 保険金や給付金が受け取れるかどうかは、主契約や特約の種類によります。また、保険会社によって取り扱いが異なりますので、詳細は保険会社にご確認ください。

(2)死亡保険金以外の請求も確認ください

 お亡くなりになる前に入院、手術などされている場合は「入院・手術給付金」「生前給付保険金」など請求もあわせてご確認ください。こちら、意外と忘れやすいと思いますので、ご注意ください。

(3)被相続人の方が「契約者」の保険がある場合

 保険の被保険者ではなく、契約者だったという場合もあると思います。その場合は、保険契約者としての地位が相続財産になります。解約する場合、相続人間で遺産分割協議をすることが一般的です。継続する場合は、契約者の変更手続きをします。

(4)生命保険に加入していたかどうか分からない場合

 生命保険に加入していたかどうかが分からない場合、「保険証券」「ご契約内容のお知らせ」「生命保険料控除証明書」「所得税の確定申告書」などの書類や、通帳・預貯金の保険料引落履歴などで確認し、保険会社に個別問い合わせをすることになります。

保険証券…保険証券がある場合は、被保険者、受取人、保障内容、保険料の支払い方法などを確認してください。

ご契約内容のお知らせ…1年に1回、保険会社から保険契約者宛てに送付されるもので、被保険者、受取人、保障内容、保険料の支払い方法などを確認することができます。保険証券の場所が分からなくてもこのお知らせが見つかる場合などもありますので、ご確認ください。

生命保険料控除証明書…毎年秋から冬に保険会社から送付され、年末調整や確定申告で添付するものです。

所得税の確定申告書…年末調整や確定申告では「生命保険料控除」がありますので、この記載の有無を確認してください。

通帳・預貯金の保険料引落履歴・クレジットカードの取引履歴…通帳や預貯金の取引履歴、またクレジットカードの履歴から保険料の引き落としの有無をチェックできます。年払い、半年払い、月払い等、保険契約によって保険料の支払い方法が異なるため、年単位で精査してください。

「生命保険契約照会制度」を利用する(2021年7月1日追記)

(5)ライフプランが大きく変わられたあなたへ

 被保険者の保険の特約でご自身の保障を持たれていた場合、内容によっては被保険者がお亡くなりになると配偶者の方の保障がなくなってしまう場合があります。まずは、ご自身の保障が継続されるかどうかご確認ください。

(6)現在の状況にあった保険へ見直しをオススメします

 相続はライフスタイルや家族構成の変化、収入の変化などをもたらす大きな要因となりますので、保険の見直しをされるご遺族の方も多いです。ご自身や家族のため、今の保険が状況と合っているのか内容を確認し、必要な場合は見直しをおすすめします。

 いかがでしたでしょうか。次回は、損害保険について書きたいと思います。どんなことでもご相談ください。税理士、ファイナンシャルプランナーなど専門家にお繋ぎ致します。

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終活コーディネーター・米倉 和美

終活コーディネーター・米倉 和美

終活コーディネーター。 保有資格:家族信託コーディネーター、2級ファイナンシャルプランニング技能士、行政書士合格者(未登録)、年金アドバイザー3級、相続アドバイザー3級、日商簿記3級、証券外務員二種など。終活に取り組むことで、これからの生き方を明確にし、今をもっと楽しんで欲しいと願っています。 未来を見つめた人生設計の足がかりとなる​終活を一緒に始めてみましょう!
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※記事は執筆時点の法令等に基づくため、法令の改正等があった場合、最新情報を反映していない場合がございます。法的手続等を行う際は、各専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。