老後2000万円問題を考える(2)~5人に1人が認知症の時代に!?

2019年6月3日の金融審議会市場ワーキンググループの報告書から老後200万円問題を読み解く連載2回目です。
高齢社会を取り巻く環境変化(2)-単身世帯の増加
高齢化、少子化、未婚率の上昇、晩婚化など様々な要因により、単身世帯の増加も起こっています。単身世帯の増加による「空き家問題」なども深刻化しています。

(出典)総務省「国民生活基礎調査」より、金融庁作成
高齢社会を取り巻く環境変化(3)-認知症の人の増加
データによると、認知症の人は2012年が462万人、65歳の7人に1人
2025年には700万人、65歳の5人に1人
認知症の方もどんどん増えていくということが分かります。

(出典)都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応:平成23年度総括・分担研究報告書 厚生労働科学研究費補助金認知症対策総合研究事業(朝田隆ほか)より、金融庁作成
個人金融資産の1割が凍結するリスク
2030年には個人の金融資産の1割が認知症の人が持ってる計算になり、215兆円が動かないお金になってしまうと予測されています。特殊詐欺など 関連犯罪の増加などの懸念もあります。
若年層へ金融資産をシフトする施策
政府は、「お金が社会に回らなくなる」ことをリスクだと考えてます。若年層へ金融資産をシフトする施策として、「成年後見制度の利便性・信頼性向上」や「生前贈与を推進する税体系を整備」する政策が今後とられる可能性があります。
老後2000万円問題を考える(2)~5人に1人が認知症の時代に!?
老後2000万円問題を考える(4)~高齢者の就労継続は今後も続く
老後2000万円問題を考える(5)~老後の不安第1位は「お金」

終活コーディネーター・米倉 和美

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