会社設立時の資本金の定め方について

資本金とは、会社設立となる際に発起人から払いこまれたお金のことで設立当初の運転資金となるものです。資本金の額は理論上1円から定めることも可能ではありますが、取引先や金融機関からの信用に関わってきますので、あまり低い金額は避けるべきといえます。

会社設立時における資本金の額を定める際のポイントは以下のようなものがあります。

会社の信用力

資本金の額は登記される事項になりますので、取引先や金融機関にとってその額は会社の財力を計る指標となります。あまりに低い金額だと、銀行の融資を受ける際等、取引において不利になること影響があるので注意が必要です。

税負担の軽減

消費税については、資本金の額が1000万円“未満”の場合、売上高や給与等支払額によっては、設立後2期目まで消費税の免税が認められます。
また、法人税については、資本金の額が1000万円“以下”の場合、従業員数次第ではその負担を低く抑えることができます。
したがって、特に制限がない場合には、設立時は、資本金の額を1000万円未満にしておくことを推奨します。

許認可の申請

資本金の額は許認可の申請にも影響があります。許認可の申請には一定の資本金が条件となっていることもあります。例えば、人材派遣業では2000万円、建設業では500万円といった一定の基準が定められていますので、許認可を視野に入れている場合、資本金の額も考慮する必要があります。

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司法書士 中道 康純

司法書士法人F&Partners所属。司法書士、大阪司法書士会登録、登録番号:第4793号

※記事は執筆時点の法令等に基づくため、法令の改正等があった場合、最新情報を反映していない場合がございます。法的手続等を行う際は、各専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。