夏バテの本当の原因
この時期起こりやすい夏バテ。
夏バテの原因としてすぐに思いつくのは、気温変化に身体がついていかないことや、食欲がなくなり十分な栄養を摂ることができないことが思いつくかと思います。
しかし、果たして本当に暑さで食べられないから起こるものなのでしょうか。
「夏バテなのに体重は減らない・・・。むしろ増えている・・・。」という方は意外と多いのではないでしょうか。
そこで今回は夏バテの本当の原因を解明していきたいと思います。
夏バテの原因を知るための前提として・・・「ビタミンB群」
ビタミンB群とは、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を指します。
ビタミンB群の主な働きは、エネルギー代謝の補酵素です。つまり、私たちが食べたものをエネルギーに変えるのをスムーズにするものです。
ビタミンB群は豚肉や赤身魚、豆類、玄米などに多く含まれ、日常的に摂取できるものばかりです。しかし近年では、インスタント食品などの加工食品の増加や日々のストレスによってビタミンB群が不足しがちなのだとか。「疲れやすい」「いらいらすることが多い」「風邪をひきやすい」「寝ても疲れが取れない」という方は不足している可能性が高いのです。
糖質をエネルギーにするために不可欠な「ビタミンB1」
私たちは毎日ごはんやパン、麺などの糖質を摂取しています。摂取した糖質をエネルギーにするために必要なのが、「ビタミンB1」です。
ビタミンB1が不足していると、せっかく摂取した糖質をうまくエネルギーにすることができず、疲労感につながるのです。糖質を多く摂取する方や、日常的にスポーツをしている方は特に多くのビタミンB1が必要です。
江戸時代に流行した脚気(江戸わずらい)は、このビタミンB1不足から起こったものです。
江戸時代の食生活はおかずが少なく米が中心でした。胚芽部分に含まれるビタミンB1は、精米すると取り除かれてしまうため、精白米が広まっていた江戸の人々はビタミンB1不足に陥ってしまったのです。
夏バテの本当の原因、それは・・・
この仕組みを知ると、夏バテの本当の原因がわかってくるのではないでしょうか。
暑い時期には、さっぱりしたもの、たとえばそうめんやうどん、ざるそば、アイスクリームなどを食べがちで、糖質に偏る傾向にあります。その時私たちの体内では、多量の糖質をエネルギーにするためにせっせとビタミンB1が使われます。
つまり、暑い時期はビタミンB1の消費量が増えて足りなくなり、夏バテが起こるというわけなのです。
夏バテの本当の原因がわかったところで、次回はビタミンB1を多く含む食品と摂取する時の注意点などをご紹介していきます!
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