商業登記:役員変更登記について

株式会社の役員(取締役、監査役等)は定款によって任期が定まっています。任期が満了すると、役員は必ず一度退任することになります。現在の役員がそのまま任務を行うといった場合であっても、株主総会で選任(再任)の決議が必要となります。

この役員の任期は最長でも選任後10年までしか伸長することができません。つまりどのような株式会社であっても10年に一度は役員を選任して登記する必要があります。

また、登記には申請の期限があり、役員が選任され、就任した時から2週間以内に登記申請する必要があります。この登記申請が大幅に遅れてしまうと過料の対象となったり、10年を越えてもずっと登記申請がされない場合には、「みなし解散」の対象として強制的に解散したものとみなされたりすることもあります。みなし解散になると、解散前の状態に戻す、いわゆる会社継続のための登記費用が余計にかかってしまったり、登記に履歴が残ることで対外的な信用を失ってしまったりしかねませんので注意が必要です。

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司法書士 中道 康純

司法書士法人F&Partners所属。司法書士、大阪司法書士会登録、登録番号:第4793号

※記事は執筆時点の法令等に基づくため、法令の改正等があった場合、最新情報を反映していない場合がございます。法的手続等を行う際は、各専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。