「10月の祝日がなーい」という絶望(笑)からのスポーツ推進

すっかり秋も深まり、虫の声が涼しげな今日この頃。

前回のコラムでは祝日の移動についてご紹介しましたが、皆さんご予定は大丈夫でしたでしょうか。

祝日がないっ!?

来月10月には、通常ならば第2月曜日に「スポーツの日」があるハズ。ところが、今回の祝日移動により、7月23日に変更になりました。

すると、なんということでしょう!来月10月は、祝日がないという悲しい事態になっているのです…。

7月には4連休、8月には3連休を謳歌し、9月を経ていよいよ秋本番。

スポーツの秋、読書の秋、そして食欲の秋!一年の中でもっとも過ごしやすいと言われるこのシーズンには、コロナとはいえ、いろいろなイベント開催が予定されています。

なのに、祝日がないとはどういうことっ!?

仕事に追われる秋の夜長、当グループのスタッフからも、処処に絶望の声(笑)が聞こえております。

※「春暁」のオマージュです。

スポーツの日とは

ちなみに、今回10月から消えてしまった「スポーツの日」ですが、長年親しまれてきた「体育の日」から2020年に名称変更されました。

もともとは、2016年にスポーツ議員連盟により名称変更の検討が行われたのが始まりで、翌年の2017年には改正法案の国会提出に向けた準備が進められました。

「スポーツ」は、「体育」より広い意味を持ち、自発的に楽しむことを含意することが変更の理由とされます。

そして、2018年に参議院本会議で改正祝日法が可決・成立し、2020年1月1日付で名称変更することが決定。史上初めてのカタカナを使った祝日の誕生です。

内閣府では、この改称を「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」と意義付けています。

スポーツの由来は?

そこでふと浮かぶのが、「スポーツ」と「体育」って何が違うの?という疑問です。

ちょっと深掘りしてみましょう!

スポーツの言葉の語源は、ラテン語の「deportare(デポルターレ)」と言われ、ある物を別の場所へ運び去る、という意味があるそうです。そこから古フランス語の「desporter」つまり「(日常生活の労働から離れた)遊びの時空間、気晴らし、レジャー」に転じ、英語の「sport」になったと考えられています。

明治時代に日本に伝播した際は、「釣り」「乗馬」等が訳語になっていたとのこと。

しかし、その後、戦時中に訓練や鍛錬の手段として活用されるようになると「運動」「体育」の訳語が用いられるようになりました。

この流れを受けて、現代の学校教育で行われる体育も、身体操作や競技知識の習得を促し評価することが主軸となっています。

外遊びが減り、体育が苦手な子供が増え、スポーツ離れが心配される現代の日本。健康への悪影響や気力の低下も懸念されています。

WHOでは、2018年から「運動不足」が世界に蔓延しているとの警鐘を鳴らしており、日本でも3人に1人が運動不足の状態にあるそうです。また、保健指標評価研究所(IHME)によると、長寿国ランキングでは現在日本がトップですが、2040年には2位に転落すると予想されています。

今回の名称変更には、運動の本来の楽しさを伝え、スポーツを促進し、国民の健康増進につなげようという意図が込められているようです。

ビジネスマンとスポーツ

スポーツの重要性は、何も健康増進に限ったことではありません。社会で働く私達にも注目すべき利点があります。

一般的に、一流のビジネスパーソンになればなるほど、筋トレやランニングなど、スポーツに親しむ傾向があると言われます。

継続的に自分の身体を鍛えることは、目標設定・計画立案・実行というルーティーンワークの繰り返し作業です。それを日常的に続けることが、マネジメント能力の鍛錬となり、ビジネスパーソンとしてのスキル向上につながるというわけです。

すごいですねー。

普段運動しない方も、ちょっと何かに挑戦してみようかな~という気持ちになりませんか?

ストレス社会といわれる現代、コロナが追い打ちをかけ、人々の不安や不満もたまりがち。

その中でも強くしなやかに生き抜くための力を、スポーツを通して身に着けられれば素敵ですね。

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行政書士 北村 麗子

行政書士法人F&Partners所属、行政書士、京都府行政書士会登録、登録番号:第19271121号

※記事は執筆時点の法令等に基づくため、法令の改正等があった場合、最新情報を反映していない場合がございます。法的手続等を行う際は、各専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。