抵当権と根抵当権の違いについて
抵当権とは、住宅ローンなど、特定の債権を担保するために不動産上に設定された担保権のことをいいます。
従って、特定の債権が弁済等によって消滅すると、それを担保していた抵当権自体も消滅します。
これに対し、根抵当権とは、会社での借入金など、継続的な取引から生じる不特定多数の債権を一括して担保する抵当権のことをいいます。

従って、抵当権のように、設定の際に特定の債権が存在している必要はなく、あらかじめ定めておいた取引によって生じた個々の債権が弁済されても、根抵当権自体は自動的には消滅しません。
根抵当権を設定するときには、担保すべき債権の範囲を取引の種類などによって特定する必要があります。
次の三つなどがその典型的な例となります。
- 銀行取引
- 銀行債権
- 小切手債権
また、担保する債権の最高限度額もあらかじめ決めておかなければなりません。これを極度額と呼びます。この他にも抵当権や根抵当権には登記申請に際し、確認しなければならない事項がたくさんありますので、司法書士にご相談されることをお勧めします。
※記事は執筆時点の法令等に基づくため、法令の改正等があった場合、最新情報を反映していない場合がございます。法的手続等を行う際は、各専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。