鰻を食べて夏バテ対策~鰻のもつ力~
前回はそもそも土用の丑の日とは何なのかについてお話しさせていただきました。今回は今でも親しまれる鰻の栄養についてご紹介します。
ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜、目の健康を維持するために不可欠なビタミンです。ビタミンAを摂取することで免疫力のアップにつながります。
実は、鰻の蒲焼き1尾には一日に必要なビタミンAの2倍以上の量が含まれているのです。
ビタミンB群
ビタミンB群の中でも、鰻には特にビタミンB1とビタミンB2が豊富に含まれています。
ビタミンB1は、糖質の代謝に関わりエネルギーを産生するために必要な大切な栄養素です。
そのため、疲労回復や集中力の向上に効果があると言われています。
ビタミンB2は皮膚や粘膜の機能を正常に保つ働きがあります。不足すると口内炎、口角炎、舌炎、角膜炎などを起こします。
鰻がスタミナ食と言われているのは、このビタミンB群の働きによるものなのです。
ミネラル(カルシウム・鉄・亜鉛)
カルシウムは、歯や骨を丈夫にして骨粗鬆症予防になります。うなぎには牛乳の1. 5倍のカルシウムが含まれています。
鉄が不足すると貧血になったり疲れやすく忘れっぽくなります。うなぎには鉄も豊富なので、効率よく吸収するためにビタミンCを含む野菜などを一緒に食べるようにしましょう。
亜鉛についても、不足すると味覚障害の原因になるので不足しないように注意する必要があります。
DHA・EPA
皆さんもよくご存じのDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、不飽和脂肪酸で、動脈硬化や血栓を防ぎ血圧を下げるほか、悪玉コレステロールを減らすなどの効果があります。
脳への働きはDHAが、血栓を防ぐ効果はEPAがそれぞれ得意としています。
DHAは脳神経を活性化し、記憶力の向上などの効果があります。成長期に積極的に摂取しておきたい栄養素です。
EPAは血栓を防ぐ効果があり、心筋梗塞や虚血性心疾患の予防効果が非常に高いといえます。
豊富なビタミンとミネラルを含む鰻はまさに夏バテ防止にぴったりのスタミナ食!
ビタミンCや食物繊維などの他の栄養素と一緒に摂りつつ、夏に向けてスタミナをつけましょう。
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