熱中症対策、万全ですか?

今回は、熱中症について日常生活に取り入れるべき行動や栄養素についてお話ししていきます。

熱中症の症状

○めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、気分が悪い
○頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、いつもと様子が違う

重症になると…
○返事がおかしい、意識消失、けいれん

日常の熱中症対策

【室内】
・エアコンを必ずつけておく。特に夜間は気づかないうちに脱水となるため、可能な限り夜間もエアコンはつけておく。
・打ち水、すだれ、遮光カーテンを利用し、熱がこもらないようにする。
【外出時】
・日傘や帽子を着用する。
・なるべく日陰を選んで歩くようにする。
・ソーシャルディスタンスを保つことができる場合は、マスクを外すなどの工夫をする。
【熱がこもらないようにするために】
・通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣服を着用する。
・保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やす。

熱中症対策に有用な栄養素

汗をたくさんかくことで、体内から塩分(ナトリウム)と一緒にカリウムも失われます。
さらに、水溶性ビタミン(水に溶けやすく身体に蓄積されないビタミン)は、暑い夏には汗や尿と一緒に流れてしまいやすいです。

カリウム(K)
カリウムは、ナトリウムと共に細胞の浸透圧を調節する役割を担っており、体内の余分な塩分を体外に出す働きを持っています。
ところが、汗をかくことで、体内にあるナトリウム(塩分)と共にカリウムも失われます。
カリウムが欠乏状態になることは滅多にありませんが、欠乏すると食欲不振・筋力低下・低血圧・不整脈・頻脈などを引き起こすことも。
多く含む食品:小豆・そら豆・いんげん豆、海苔・干しひじき、ほうれん草、さといも・じゃがいも、落花生、バナナなど

ビタミンB1
以前も書きましたが、ビタミンB群は主に、体内に取り込んだたんぱく質・脂質・糖質をエネルギー源に変えるための「代謝」を助けてくれます。
中でもビタミンB1は糖質からのエネルギー生成に非常に重要な役割を持っています。
摂取した糖質をしっかりエネルギーに変換するため、「疲労回復」に大いに期待できます!

多く含む食品:豚肉、うなぎ、大豆、モロヘイヤなど

ビタミンC
体内の酸化を抑えてくれる「抗酸化作用」を持つため、細胞を守る働きがあります。
欠乏すると、全身倦怠や疲労感につながることも。
多く含む食品:パプリカ、ブロッコリー、キウイ、じゃがいもなど

クエン酸
梅干しやレモンなどすっぱいと感じる、酸味の主成分です。
疲労の原因となる乳酸の発生を抑え、疲労回復に優れた効果を発揮します。
また、脱水症状を改善するミネラルの吸収をサポートする働きもあります。
多く含む食品:梅干し、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、食酢、黒酢など

できることから少しずつ、日常生活に取り入れていきましょう。
次回は、夏によく飲むスポーツドリンクについて詳しくお伝えしていきます!

(※記事は2020.8.25執筆時点に基づきます。)

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「みんなの終活窓口」の終活コーディネーター。 「食べ物が身体を作る!」と栄養のことも勉強中。栄養と終活の融合を目指してます。 終活と聞くと死ぬ準備とネガティブにとらえられがちですが、「これからの自分の毎日を充実したものにするための前向きな活動」という認識が当たり前になってほしいと思っています。 ぜひ一緒に終活に取り組んで、明日からの日々を充実したものにしましょう!

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