柿が赤くなると、 医者が青くなる!①
皆さんは、「柿が赤くなると、 医者が青くなる」ということわざがあるのをご存知でしょうか?
秋になり、色づいた栄養のある柿を食べるようになると病気になる人が減ることから、医者は大変困ったという意味です。
そこで今回は、この時期旬の柿についてご紹介していきます。
もともと柿は全て渋柿だった
実は、もともとは柿は全て渋い「渋柿」だったのです。その渋柿から突然変異で「甘柿」が生まれました。
柿といえば、昔は「干し柿」にしたりして渋を抜いて食べるものだったそうです。そして、ある時の突然変異が起きてからというもの、品種改良を加えて今の様な美味しい甘柿が出来上がった、というのです。
柿の種類
渋柿
渋柿は、熟しても渋み成分(タンニン)が残っている柿をいいます。
そのままだと渋くて食べることができないため、「干し柿」の様に干したり、アルコールや炭酸ガスなどを使うことで渋抜きをして食べているのです。
代表的な品種:平核無柿
甘柿
甘柿は、熟すと自然と渋みが抜けて甘くなる柿のことをいいます。
もともと水溶性であるタンニン(渋み成分)が、成熟に伴って不溶性となることで唾液に溶けなくなり、渋みを感じなくなるのです。
代表的な品種:富有柿、次郎柿、松本早生柿
甘柿と渋柿の種類のさらなる種別
実は、甘柿と渋柿では、独特の種類の分け方があります。
大きく分けると「甘柿」と「渋柿」の2つなのですが、さらにそれぞれを「完全」「不完全」と区別する呼び名があるのです。
ポイントとなるのは
①「種があるか」
②柿を切った際に果肉に見える黒いぶつぶつの「ゴマ」
です。
完全甘柿
種の有無にかかわらず、熟すととにかく甘くなる柿を「完全甘柿」と呼びます。
「ゴマ」がなくとも甘い柿です。
甘柿の代表品種の「富有柿」「次郎柿」、そして最近人気の「太秋柿」などが完全甘柿の有名どころです。
不完全甘柿
種の量で甘さが変わるのが「不完全甘柿」。
種の量が多いと甘く感じられ、種の量が少ないと比較的渋く感じられます。
「ゴマ」は、種の周りにできるため、ゴマが出来るきっかけとなる種の量が肝心というわけです。
「ゴマ」が多ければ多いほど甘いとされます。
完全渋柿
種に関係なく、とにかく渋い柿です。
特長としては、種があったとしても、甘さの目印になる「ゴマ」が全く生じません。
不完全渋柿
種も存在しますので、ある程度はゴマが入ります。しかし、不完全甘柿とは違って渋みが抜けにくいのが特長になっています。
スーパーで購入する柿は全て甘くて美味しくなったものばかりですが、一口に柿と言っても奥が深いですね。
次回は「柿が赤くなると、 医者が青くなる」と言われる理由についてお伝えします!
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