祇園精舍の鐘の声

今がいくら楽しくても、この時は永遠じゃないのでしょうね。ふとそのことに気づいたとき、例えは違う気がしますが、平家物語の 「祇園精舎」の一節をよく思い出します。

祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。

―祇園精舍の鐘の音には、諸行無常すなわちこの世のすべての現象は絶えず変化していくものだという響きがある。娑羅双樹の花の色は、どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものであるという道理をあらわしている。世に栄え得意になっている者も、その栄えはずっとは続かず、春の夜の夢のようである。勢い盛んではげしい者も、結局は滅び去り、まるで風に吹き飛ばされる塵と同じようである―

変わっていくものと割り切りながら、今を楽しむ。年老いていつかは死んでいくものだと感じながら、老いを受け入れ、少しずつ死に向かう準備をする。今がずっと続くわけではないと思いながら、この瞬間を全力で走る。私たちはずっと終活してるのかも知れませんね。

なんとなく、思ったことを書いてみました。

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