死後事務委任契約について

ご家族や身寄りがない方にとって、自分の死後、葬儀や公共費用の支払い、さらにはクレジットカードの解約やその他事務手続きといったことは、誰がするのか?誰がやってくれるのか?という問題が残ります。
家族がいない場合、もしくは家族も遠方であったり身体が不自由といった理由で、こうした事務をお願いすることが出来ない場合は、第三者と契約を結び、こうした事務を行ってくれるように生前に依頼しておくことができます。これが、死後事務委任契約です。

死後事務委任契約の内容

死後事務委任契約は、自分の死後の事務手続きを任せる人物(信頼のおける親族や知人、または司法書士などの専門家)との間で自由に契約することができます。
委任する事務については、個別具体的に様々な内容を盛り込む事が可能です。
例えば、遺言執行者の指定、医療費の支払い、葬祭費の支払い、各種届出等に関わる事務などです。

任意後見契約と死後事務委任契約

近年では、任意後見契約と死後事務委任契約が同時に結ばれることが多くみられます。
本人が存命の間は任意後見人が本人の支援・保護にあたりますが、本人が亡くなってしまった場合、任意後見人には本人の死後の事務を行ったり、遺産を管理する権利がありません。
別途相続人からの依頼があれば、遺産相続の法律的な手続きなどを代行することは可能ですが、相続人がいない場合や、相続人がいても疎遠であった場合、任意後見人単独ではこのような事務手続きをなすことが出来ず、結果として死後の事務手続きが長期間放置されてしまうケースも少なくありません。
このような問題を防ぐ為に、任意後見契約に加え、死後事務委任契約をも結んでおくことが一般的です。これにより、本人の死後の財産管理から事務処理にいたる業務を任意後見人が全面的にサポートすることができるため、スムーズに事務処理が進みます。
司法書士等の専門家と任意後見契約を結んでおけば、ややこしい相続の手続きまで一貫してお任せ頂くことが出来ますので、なお安心して頂けることでしょう。

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堀井育嵩
司法書士、滋賀司法書士会登録、登録番号第452号、司法書士法人F&Partners所属
堀井育嵩

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※記事は執筆時点の法令等に基づくため、法令の改正等があった場合、最新情報を反映していない場合がございます。法的手続等を行う際は、各専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。