親の財産額を言えますか?
さて、突然ですが、みなさんは親の財産額を言えますか?財産額のほかに、親が認知症になったときにどうしたいと思っているか?亡くなった後、お墓はどこに入りたいと思っているか?今、どんな想いを持っているのか?などお話されているでしょうか?
聞きたいけど聞けない…親子の会話不足から生まれるギャップ
株式会社ルリアンが2023年2月に35歳から79歳を対象に行った相続に関する実態調査では、「次の相続でどの程度の遺産を相続すると想定しているか」についても質問を行っています。その結果、子どもが想定する遺産額の中央値は「100万円~200万円」という結果になりました。一方、実際に親の死による相続を経験した人に聞いた「実際に相続した財産額」の回答における中央値は「400万円~500万円」となっています。単純な比較はできないものの、予想している相続財産額は実際よりも低く見積もられている傾向が見られます。
このギャップが生まれる理由のひとつに、親子のコミュニケーション不足が考えられます。「親の財産額は聞きづらい」「今そういう話題は親に誤解されそうでしたくない」など思いから、なんとなく話題を避けている方も多いのではないでしょうか。その結果、いざ相続手続きに直面したときに「どこに何があるのかわからない」「誰と親しくしていたのかわからない」「亡くなった後の希望について何もわからない」と困ってしまうのです。
同調査では、生前に親がしていた終活と親にしておいてほしかった終活のギャップも明らかになっています。親の気持ちと子の気持ち、目線が違うのでどうしてもギャップが生まれてしまうのかも知れませんが、普段の会話からでもこのスキマを埋めていきたいものです。

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