源氏物語の遺言
以前、日本最古の遺言書を調べたのですが、引き続き遺言の歴史を調べています。日本で最初に遺言を書いた人は誰なのだろう?いつから遺言という文化が始まったのだろう。考え出すときりがありません。
最近、電車の中でもスマホで「遺言」と検索しているので、私のスマホの検索ワードを見た人はぎょっとするかも知れません。ええ。
とりあえず「紫式部 遺言」で検索してみた
遺言書を遺すようになったとしても、文字が書けないと文書として遺せませんので、昔は文字を書けた方だけが遺言を書けたのだろうと想像できます。昔の人で文章を遺している人…紫式部?清少納言?そのあたりしか思い浮かばない私は、とりあえず「紫式部 遺言」「清少納言 遺言」「源氏物語 遺言」「枕草子 遺言」など思いついたワードで検索してみました。
で、早速あったんです、遺言が。源氏物語の中に。
源氏物語にある「遺言」とは
『源氏物語』(げんじものがたり)は、平安時代中期に成立した日本の長編物語で、主人公の光源氏(ひかるげんじ)を通して、恋愛、栄光と没落、政治的欲望と権力闘争など、平安時代の貴族社会を描いています。全部で54帖、100万文字、400字詰め原稿用紙で約2,400枚に及ぶそうです。いや、すごすぎます。物語の概要を理解しようと試みましたが、登場人物の関係を整理するだけでものすごく大変そうです。
54帖の中で「遺言」という言葉が出てくるのは、桐壺帝(桐壺院)のご病気が悪くなった場面でした。桐壺帝は、『源氏物語』に登場する最初の帝で、主人公光源氏の母・桐壺更衣を寵愛したため「桐壺帝」と呼ばれました。つまり、光源氏のお父様にあたる方ですね。このお父様が第10帖「賢木」の中で、様々な遺言を遺されたようです。物語の中の話になりますので、歴史上の人物が書いたわけではないですが、長編小説の中に「遺言」という言葉が出てくるという点でとても興味深く思いました。
原文を読んでいると、「四十九日」などの言葉も出てきます。仏教が伝来した後の時代ですので不思議ではないのですが、現代でも言われてる「四十九日」などの言葉が当時から使われていることに、源氏物語もさほど遠い時代のことではないのかも知れないと思ったりしました。
歴史の中の遺言を探す旅はまだまだ続きます(私の中で)
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